愛媛県松山市を拠点に、創業1965年からスーパーや量販店を中心とした地域のお取引先様に、惣菜や冷凍食品をはじめとした2万点ほどの幅広い商品を販売しています。現在は約60名規模の社員が一丸となり、地域の食卓を支えることを使命として日々業務に取り組んでおります。特に冷凍食品をはじめとした惣菜商品は主力商材として高い評価をいただいており、繁忙期・閑散期を問わず年間を通して安定した取引を行っています。取扱商品数は数万点にのぼり、お客様の多様なニーズに対応するため、幅広いラインアップときめ細やかな供給体制を整えております。
従来はFAXや電話による注文が中心であり、業務上さまざまな課題を抱えていました。手書きのFAXは文字が判読しづらく、商品名や数量を誤って読み取ってしまうことがありました。特に、記入欄を取り違え、下の行の商品欄に数量を書き込んでしまうといった発注ミスも多く、そのたびに事務側で照合・修正を行う必要がありました。さらに、商品コードが誤って古いコードのまま記載されるケースもあり、正しいコードへの書き直しや商品の改廃確認に時間を取られていました。
また、担当者が不在の場合には確認に時間を要し、結果として納品ミスや遅延につながることもありました。加えて、新商品が出るたびに発注書のフォーマットを更新・配付する手間や、FAX受信・管理に伴う事務フローも非効率的でした。さらに、得意先様によっては注文締め時間が守られないこともあり、当日の出荷準備に支障をきたす場面もありました。こうした課題が積み重なり、業務の属人化リスクや確認・修正に割かれる時間の多さが、社内でも今後の改善ポイントとなっていました。
導入のきっかけは、主要取引先様からのご要望でした。以前より「FAXや電話での注文ではなく、電子媒体を通じた注文にしてほしい」との声をいただいており、受発注のプラットフォーム化の必要性を強く感じていました。複数のシステムを比較検討しましたが、シンプルでわかりやすい操作性と価格のバランスが決め手となり、BC受発注の導入を決定しました。契約から実際の稼働までは、商品マスターの準備や繁忙期の影響もあり数か月の準備期間を要しましたが、大きな業務フローの変更はなく、スムーズに導入することができました。結果的に、お客様からの問い合わせを契機に自社の業務改善につながり、他のお客様へもご利用していただく足がかりとなり、双方にとってメリットのある導入になったと感じています。
商品登録を営業担当者が、受注処理を事務スタッフがそれぞれ担当し、連携しながら日々の業務を行っています。受注は基本的に得意先様からシステム経由で自動的に送信されるため、従来のように電話応対やFAXの受け取りに追われることはなくなりました。
さらに、システムの「お知らせ画像」機能を活用し、欠品情報や休業日のご案内、締め時間の通知を配信することで、情報伝達にかかる手間を大幅に削減できています。従来は紙やFAXで煩雑だった履歴の確認も、BC受発注上で一元管理できるため、発注ミスや行き違いの防止に直結しています。
特に魅力的なのは、BC受発注が利用者の声を反映しながら常に進化している点です。「こうだったらいいな」という要望が改善や機能追加という形で少しずつ実現され、より使いやすいシステムへ進化していることを実感しています。
受注業務における手間とリスクが大幅に軽減されました。これまで商品の入替やコード変更に伴い月に一度行っていた注文書の修正作業も不要になり、コードも常に最新の状態で管理されるため、誤りや確認作業にかかる負担も解消されています。
また、得意先様が入力した注文データがそのまま残ることで責任の所在が明確になり、誤発注や数量間違いが減少しました。特に大きな変化は、得意先様の注文締め時間が守られるようになった点です。FAXでは時刻に関係なく注文が受信できますが、システムでは注文の締め時間を設定でき、締め時間を過ぎての注文が不可となるため、自然とルール遵守の意識が高まりました。その結果、出荷準備や納品スケジュールが安定し、社内の作業効率も向上しました。今後は受注データを直接基幹システムに取り込んで、さらに作業効率化の計画を立てています。