コラム

受注管理は、得意先からの受注を処理し、正確に納品するために重要なプロセスです。受注管理を効率化するための方法として、Microsoftの表計算ソフト「Excel(エクセル)」や、Googleが提供している「Google スプレッドシート」のような表計算ソフトを利用する方法があります。
このコラムでは、Excelやスプレッドシートを受注管理に使用することのメリットとデメリット、さらに、受注管理におけるポイントなどを詳しく解説します。
目次
Excelやスプレッドシートを使った受注管理は、コストをかけずに手軽に始められます。また、関数などの機能を活用することで計算ミスを防ぐ仕組みも作れます。
しかし、商品数や取扱量が増えると動作が重くなったり、複数人での同時入力が難しかったりと限界もあります。作業に支障が出たら、受発注システムの導入を検討するタイミングです。
ここでは、Excelやスプレッドシートを受注管理に利用することで、どのようなメリットがあるかをみていきます。

MicrosoftのExcelは、多くの人が仕事で利用している表計算ソフトです。そのため、導入の際に新たなソフトウェアを購入したり、使い方を新しく覚えたりする必要が比較的少なく、簡単に環境を用意できます。
クラウドベースのGoogleスプレッドシートも利用者が増えています。こちらは無料で利用できるため、導入に費用がかかりません。パソコンやタブレット、スマートフォンなどからアクセスできるため、営業中の外出先からチェックすることも容易です。
Excelやスプレッドシートには、複雑な計算を自動で行う関数や、入力データを他のシートでチェックできるピボットテーブルなどの機能があり、これらを活用することで業務がスムーズに進みます。
こうした機能を使うことで、日頃の受注業務を効率化することができ、また、受注データを分析して報告書を作成するなどの作業時間も短縮できます。さらに、データをグラフ化する機能などもあるため、受注データの分析などにも役立つでしょう。
Excelやスプレッドシートに搭載されている「マクロ機能」は、複数の操作をまとめて呼び出せる機能です。マクロ機能を上手に活用することで、ルーティン作業を自動化できます。
例えば、特定の条件に応じてデータを自動的に分類することや、受注データを元に請求書を自動生成することができるので、業務の省力化に繋がります。時間がかかっていた業務も短い時間でできるようになり、残業を減らすこともできるかもしれません。
Excelやスプレッドシートを利用した受注管理にはメリットだけでなく、注意すべきデメリットも存在します。

Excelやスプレッドシートへの入力は、基本的に手作業で行うことになります。そのため、数字の打ち間違えや、コピーするデータを間違えて貼り付けてしまうことも起こり得ます。
そうしたミスが原因となり、間違えた内容で納品をしてしまうと、クレームになりかねません。そのため、入力内容を2人でチェックするダブルチェックを行ったり、後述する入力内容の確認専用のシートを設けたりするなどの対策が必要になります。
Excelやスプレッドシートには、さまざまな関数やマクロなどの機能があり、それらを上手に活用することで高度な処理が可能になります。しかし、そのためにはExcelやスプレッドシートを使いこなすスキルも必要です。
知識が足りない状態で管理用シートを作ってしまうと、思ったように機能せず、業務効率が下がることもあるでしょう。すぐに作り直すことになれば、データの移行などに労力が必要になります。Excelやスプレッドシートを受注管理に取り入れるときは、一定の知識のある人が、十分な下調べをしてから行う必要があります。
Excelやスプレッドシートのファイルは、データ量が増えるほど動作が遅くなる傾向があります。複雑な関数やマクロ、ピボットテーブルなどを利用している場合はさらに遅くなるでしょう。
一般的に事務作業につかわれるパソコンや、年数の経った古いパソコンでは作業が厳しくなることもあり、これが作業の効率を大きく損なう原因となります。そのため、定期的にデータを整理したり、新しいファイルに置き換えるなどの対策が必要になるでしょう。
ここでは、Excelやスプレッドシートで受注管理を行う際のポイントを3つ紹介します。

Excelやスプレッドシートで受注管理する場合、ヒューマンエラーをなくすために、運用に関するルールをしっかり決めることが大切です。
たとえば、Excelファイルを共有サーバーに置いて利用する場合、複数人で同時に閲覧はできても、同時に更新することができません。そのため、作業をするための順番待ちが必要になります。
なお、Googleスプレッドシートや、Microsoftのクラウド「OneDrive」上に置かれたExcelを利用することで同時編集も可能になります。複数人で利用する機会が多い場合、使い慣れた従来型のExcelではなく、それらの方法も検討するとよいでしょう。
受注管理を効率化するためには、最小限の入力で最大限の効果がでるように、関数やマクロなどの機能を活用した使いやすいExcelやスプレッドシートを設計しましょう。
例えば、売上の集計や在庫状況の自動計算など、日常的に必要とされる情報を瞬時に把握できるようになれば業務効率がアップするはずです。
そのためには、さまざまな関数やマクロなどの機能を理解する必要があります。以下は、受注管理で役立つ関数の一例です。
•VLOOKUP関数:商品情報などの自動入力に役立つ
•SUMIFS関数:条件ごとの売上合計の算出に役立つ
•IF関数:在庫数に応じてアラートを出せる
インターネットには、Excelやスプレッドシートの機能に関する情報がたくさんあります。何をしたいかを十分検討し、そのためにどの関数が必要かを調べ、入力の手間とミスを削減しましょう。
ピボットテーブルとは集計や分析に役立つ機能です。たとえば、受注データから「得意先ごと」「製品ごと」など複数の項目別に集計できるため、得意先ごとの傾向、製品ごとのニーズなどがわかるようになり、大量に集めたデータをビジネスに生きる重要なデータとして活用できます。
ピボットテーブルは分析だけでなく、工夫次第でチェックシートとしても活用できます。例えば、特定のステータスや納品期日のデータを抽出して表示し、処理漏れが起きていないかチェックするシートを作ることができます。
Excelやスプレッドシートでの管理には限界があります。ここでは、システム導入を検討すべき具体的なタイミングについて解説します。

Excelやスプレッドシートに日々の受注データが蓄積されていくと、ファイルを開いたり保存したりするのに時間がかかるようになります。商品数や受注数が多い場合は、すぐに動作が遅くなるでしょう。
うなると、計算処理に時間がかかるばかりか、フリーズや強制終了のリスクも高まります。業務スピードが低下し始めたら、受発注システムへの移行を考えるサインと言えるでしょう。
Excelやスプレッドシートで関数やマクロ機能を活用しても、手入力を行う以上、ヒューマンエラーをゼロにすることは困難です。商品数や注文数が増えるほど、転記ミスや入力漏れによる誤出荷などのトラブルは発生しやすくなります。
受発注システムは得意先が入力したデータがそのまま届くため、こうしたミスを大幅に減らせます。運用ルールを整備してもミスが防げなくなったら、受発注システムの導入を検討するタイミングです。
複数人で同時にExcelを使おうとすると、後から操作する人は「読み取り専用」になってしまい、入力の順番待ちが発生する場合があります。クラウド版であれば同時編集が可能ですが、更新履歴の確認や権限管理が煩雑になりがちです。
複数人での作業に支障が出始めたら、複数ユーザーでの同時利用を前提とした専用のシステムへの移行を検討すべきタイミングと言えるでしょう。
受注管理をExcelやGoogleスプレッドシートで行うことで、関数やグラフ機能を活用した業務効率化や、マクロ機能による自動化などが可能になります。
一方、使いこなすには関数やマクロなどの知識が必要で、入力ミスのリスクもあります。しかし、ルールやチェック体制を整えることで、ヒューマンエラーを抑えることができるでしょう。ここで紹介したことを参考にしながら、Excelやスプレッドシートを受注管理に取り入れてみてはいかがでしょうか。
カシオのBC受発注は、受発注業務の効率化に最適です。得意先から発注が来るとメールや画面上のアラートでお知らせするので、うっかり忘れることがなくなり、内容を確認したら「受注取り込み」をクリックするだけで販売管理システムに発注データを自動連携できます。
電話やFAX、メールなどバラバラな手段で発注を受ける必要がなくなり、入力にかかる手間も大幅に削減できます。さらに、受注した後の入力ミスも起こらなくなるため、得意先からの信頼もアップするでしょう。
発注を行う得意先は、パソコンやタブレット、スマートフォンから専用ページにアクセスして発注すればよく、得意先ごとの商品マスタも用意できるため、操作は難しくありません。従来の発注方法からの切り替えもお願いしやすくするツールも揃っており、スムーズに受発注業務のDX化を進められるはずです。
以下のページでは、BC受発注について詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
https://www.casio-human-sys.co.jp/bc-order/
