コラム
私たちの周りには、スマートフォンや家電製品など数多くの製品があふれています。そして、これらの製品を、顧客や小売店などが特定するために不可欠となるのが「型番」です。
しかし「型番とは何か?」「品番や製造番号とどう違うの?」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。また、オンラインで特定の商品を探す際や、修理を依頼する際に、型番が分からず困った経験があるかもしれません。
ここでは、「型番とは何か」という基本的な知識に加え、その意味や重要性などについても解説します。
目次
まずは、「型番」という言葉の基本的な意味合いから見ていきましょう。
型番(かたばん)とは、メーカー(製造者)が製品のモデルや型式(かたしき)を識別するために割り当てるコードです。
通常、数字・英字で構成され、製品の設計、機能、仕様に基づいて区別されます。同じシリーズの製品であっても、細かな仕様が異なれば別の型番が付与されるのが一般的です。
メーカーは多種多様な製品バージョンを開発・製造するため、それらを識別・管理するためのコードが必要となり、それが型番の役割となっています。
型番は多くの場合、単なる記号の羅列ではなく、製品に関する情報を含んでいます。
例えば、製品のカテゴリー、特定の仕様、バージョン、搭載機能(例:「DはDVDドライブ搭載」、「Sはスリム型」など)などの情報が含まれていることが多く、型番を見れば製造年度がわかるケースもあります。
型番がランダムな文字列だと完全一致検索以外に役立ちませんが、製品情報を体系的かつ規則的に含む型番にすれば、型番による識別が可能となり、在庫のグルーピングにも役立ちます。
型番の主な目的は、設計や特徴に基づいて製品を識別することです。その役割や目的として、次のようなものが挙げられます。
例えばノートパソコンの場合、搭載している液晶画面の種類や、メモリやSSDの容量などの違いにより型番を少しずつ変えるのが一般的です。仮に型番がない場合はモデル名を大量に用意しなくてはなりません。
そうすると、発注や在庫管理が複雑になり、サプライヤーや小売業者とのコミュニケーションもスムーズさを欠くでしょう。大量生産において型番は重要な基盤となっているのです。
型番には、ほとんど同じ意味を持つ類語があります。また、他の言葉に言い換えられることもあります。例えば次のようなものです。
「番号/コード」や「モデル番号」という用語は、型番とほぼ同じ使われ方をします。
「バージョン番号」は電子製品やソフトウェアで使われることの多い番号です。「シリーズ番号」は特定の製品が属するシリーズを指し、型番に含まれるケースもあります。
型番と混同されやすい言葉に「品番」「製造番号」「SKU」「JANコード」などがあります。それぞれの意味を解説します。
品番(ひんばん)は、「商品番号」の略ともされる用語です。
型番とほぼ同じ意味で使われることもあれば、型番よりもさらに細かい製品のバリエーション(例:色やサイズ)を区別するために使うこともあります。
型番と品番の境界線は曖昧で、メーカーによって運用が異なります。品番が商品の色やサイズなど、最小の管理単位(いわゆるSKU)となっていることもあれば、型番がその役割を担うメーカーもあります。
製造番号は「個々のユニット」に対して割り当てられる識別子です。パソコンやスマートフォンではシリアルナンバーと呼ばれ、自動車では車台番号が該当します。同じものは2つとありません。
製品の保証登録、修理履歴の追跡、品質管理などに利用されます。「個々の製品に割り振られている」番号のため、個別の製品に対する管理や問題解決に用いられ、盗品の特定に使われるケースもあります。
SKU(Stock Keeping Unit)とは、受発注や在庫管理を行う際の「最小の管理単位」を指す用語です。
例えば、その商品がシャツであれば「赤色、Sサイズ」といった単位がSKUにあたり、業務用の調味料であれば「100g、1kg」といった容量がSKUとして管理されることが多くなります。
SKUを設定することで、「このシャツのSサイズの在庫の中でも、赤色だけが在庫切れ」といった管理がしやすくなり、売れ筋商品の分析などにも役立ちます。
JANコード (Japanese Article Number) は、小売業界で広く使われる標準化されたバーコード番号です。国際的にはEAN (European Article Number)として知られています。
「どの事業者の、どの商品か」を表すものとなっており、規格は世界的に標準化されています。そのため、POSシステムや流通のプロセスなど、サプライチェーン全体で活用される重要なコードとなっています。
この記事では、製品を識別するためのコードである「型番」について解説しました。
型番が持つ意味や目的を理解することで、製品情報の正確な把握、効率的な在庫管理、スムーズな顧客対応などが可能になります。また、類語や関連用語を知ることで、誤った使い方をせずに済むでしょう。
ここで解説した内容が、型番や製品情報をより深く活用するために役立てば幸いです。
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