コラム

精肉や鮮魚など、個体ごとに重量が異なる「不定貫商品」は、管理が煩雑になりがちです。また、電話やFAXといったアナログな受発注に頼る現場も多く、ミスや属人化なども起こりやすくなっています。
ここでは、こうした不定貫商品の管理にまつわる悩みと課題を整理し、デジタル化のヒントを解説します。
目次

「不定貫(ふていかん)商品」とは、個体ごとに重量やサイズが異なり、均一な規格化が困難な商品のことです。精肉(牛肉、豚肉、鶏肉など)や鮮魚(魚一尾、切り身、マグロのブロックなど)が典型例として知られています。
不定貫商品の反対の言葉に「定貫(ていかん)商品」があります。定貫商品は、工場などで生産される工業製品のように、すべての単位で重量や容量、サイズが均一に規格化されている商品を指します。
不定貫商品は、私たちの身近なところ、特に食品業界で多く取り扱われています。しかし、前述の通り一つひとつの重量が異なるため、管理業務を複雑にする要因にもなっているのです。
重量やサイズが一定でない不定貫商品は、定貫商品と比べて在庫管理が格段に難しくなります。主に以下のような問題が発生しがちです。

不定貫商品は入荷の度に総重量が異なるため、単価を固定できません。たとえば「イワシ10ケース」を発注しても、毎回の総重量は変動し、その都度単価を算出する必要があります。
このような商品の場合、入荷・受入のたびに実際の重量を確認し、その都度単価を確定させる作業が発生します。これにより原価管理が煩雑になり、棚卸時の資産計算が不正確になるなど、経営管理上の問題が生じるケースがあります。
不定貫商品では、商品の規格詳細や重量情報を正確に伝える必要があるため、電話・FAX・メールによる受発注が一般的です。
しかしこの方法には、聞き違いや転記ミス、FAXの読み取り不良による誤認識など、ヒューマンエラーが起きやすいという問題があります。電話でのやり取りでは「言った・言わない」のトラブルも発生しがちです。
また、アナログな運用では、ベテラン社員の経験やノウハウに頼る属人的な業務になりやすく、担当者不在時の対応力低下や引き継ぎの困難さといったリスクが生じます。
不定貫商品では、受注段階で重量や金額が決まっていないため、出荷時に実測してから価格を算出する必要があります。
こうした特性上、出荷のプロセスが複雑になりがちで、受注から納品書発行までの事務処理にタイムラグも発生しやすくなります。また、計量後の数値を個別に伝票へ記入・入力する作業は、現場にとって大きな負担となり、処理時間の長期化を招いています。
不定貫商品を扱う現場で最も深刻な問題の一つが、「実在庫(実際に倉庫にある数)」と「帳簿在庫(システムや台帳上の数)」が一致しない問題です。
これは、計量・出荷後のデータ登録が遅れることが主な原因です。帳簿上の数値と現物にズレが生じ、品切れによる販売機会の喪失や、余剰在庫による廃棄ロスといった問題を引き起こします。
不定貫商品の在庫管理にはいくつかの問題があります。放置し続ければ、ミスによるコスト増加や顧客満足度の低下を招きかねません。適正な在庫管理を実現するためには、現状の業務プロセスを見直す必要があります。

人的ミスや属人化を減らすための第一歩として、業務の標準化が挙げられます。まずは、現状の入出荷や受発注、在庫確認といった一連の作業プロセスを見直し、非効率な点やミスが起こりやすい箇所を洗い出しましょう。
その上で、誰が作業しても同じ結果になるよう、作業手順をマニュアルやフローチャートとして明文化することが大切です。煩雑な不定貫商品の管理をミスなく行うには、まずこうした業務の流れを確立し、特定の個人の経験や勘に頼らない仕組みを作ることが重要になります。
不定貫商品の特性上、日々の業務の中で帳簿在庫と実在庫に多少のズレが発生することは、ある程度避けられない側面があります。だからこそ、そのズレを定期的に、かつ確実に修正する作業が不可欠となります。
定期的な棚卸を実施し、実在庫を正確にカウントして帳簿在庫と突き合わせることで、在庫のズレを早期に発見・是正できるようになります。これにより、過剰在庫による廃棄ロスの防止や、欠品を防ぐことにつながります。
不定貫商品の在庫管理を効率化するために、ぜひ取り入れたいのが在庫管理システムを利用した管理のデジタル化です。なぜ「在庫管理システム」の導入が有効なカギとなるかを解説します。

業務の標準化や定期的な棚卸は、管理精度を向上させる上で有効な手段です。しかし、アナログな受注・管理方法(電話、FAX、手書き伝票)を続けている限り、転記ミスや入力漏れといった人的ミスは減らせません。
伝票入力時に「数量(ケース数など)」と「重量」をそれぞれ入力できる在庫管理システムを活用することで、煩雑な伝票入力や出荷作業を効率化し、人的ミスの防止、作業の省力化、そして属人化の解消といった、現場が抱える多くの課題を一挙に解決へと導くことが期待できます。
在庫管理システムを導入することで、現場の業務は具体的にどのように変わるのでしょうか。
まず、従来は煩雑だった「受注単位(例:3ケース)」と「出荷・売上単位(例:実測28.5kg)」の管理がしやすくなります。注文はケース数で受け、出荷時に実重量を登録する流れにすることで、処理効率が向上します。
また、システムとハンディ端末などを連携させることで、バーコードやラベルでの検品が可能になり、人的ミスの防止や作業の省力化が実現します。在庫状態がリアルタイムに「見える化」され、出荷重量もハンディ端末で直接登録できるため、伝票起票がスムーズになります。
そして、在庫情報のリアルタイム性が大幅に向上することが最大のメリットと言えるでしょう。商品の入出荷データがシステムに即時反映されるため、常に正確な在庫数を把握できるようになり、「実在庫」と「帳簿在庫」の誤差解消に大きく貢献します。
不定貫商品は入荷ごとに重量が変わり、単価も固定できないため、定貫商品に比べて管理が複雑です。そのため「実在庫」と「帳簿在庫」の不一致が起きやすい傾向にあります。
しかし、不定貫商品に対応した在庫管理システムなどを導入することで、管理の負担が少なくなり、出荷作業の効率化や、リアルタイムでの在庫状況の把握もしやすくなるなどのメリットを享受できます。
欠品や過剰在庫が発生するなど、不定貫商品の管理がうまくいっていない事業者の方は、不定貫商品のデジタル化を検討してみてはいかがでしょうか。
不定貫商品の受注において、電話やFAX、メールなどバラバラな手段によるアナログな受注対応は、聞き間違いや転記ミス、業務属人化の温床となりがちです。カシオの受発注システム「BC受発注」は、煩雑な受注業務のデジタル化と効率化をサポートします。
得意先が24時間いつでも発注できる専用画面を用意し、受注ルートを一本化。受注データは管理画面で一元管理され、受注があると通知が届くため、作業漏れも防げます。
電話対応による業務の中断や、FAX・メールの確認漏れといった現場の負担を大幅に軽減できるほか、手書きのメモやFAX用紙の紛失リスクがなくなり、ペーパーレス化にも貢献します。
以下のページでは、「BC受発注」について詳しく紹介しています。ぜひ導入の参考にご覧ください。
https://www.casio-human-sys.co.jp/bc-order/
