【私立学校向け】教職員の勤怠管理システムとは?現場の課題や導入メリットを紹介
2026.07.22

私立学校では、部活動などの校外活動によって教職員の勤務状況を正確に把握しにくい点や、出退勤記録が自己申告で信ぴょう性に欠けやすい点など、勤怠管理においてさまざまな課題が存在します。これらの課題を解決したい場合におすすめなのが、私立学校向けの勤怠管理システムの導入です。
本記事では、私立学校向けの勤怠管理システムの概要や導入するメリットをはじめ、導入する手順について解説します。
目次
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私立学校の勤怠管理における課題

私立学校の勤怠管理における課題として、次の5つが挙げられます。
- 勤務状況の正確な把握が難しい
- 自己申告による出退勤記録のため信ぴょう性に欠ける
- 雇用形態が多様なため勤怠管理が複雑になりやすい
- 長時間労働になりやすい
- 労働時間の集計に時間がかかる
ここから具体的に説明します。
勤務状況の正確な把握が難しい
教育現場の勤怠管理における大きな課題として、教職員の勤務状況を正確に把握することの難しさが挙げられます。部活動の顧問を担当している教職員の場合、早朝出勤や放課後の勤務のほか、休日出勤が多くなりがちです。
とくに、部活動にかかわる勤怠を自己申告で管理していることが多く、勤務実態を正確に把握することは困難です。
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自己申告による出退勤記録のため信ぴょう性に欠ける
紙の出勤簿やタイムカードを用いた自己申告制の勤怠管理を採用している現場が多いため、出退勤記録の信ぴょう性に欠ける点も大きな課題として挙げられます。自己申告制の勤怠管理では、学校が教職員に時間外労働を強いることも生じやすくなります。
客観的な労働時間記録ができていないとみなされるため、労務トラブルが訴訟問題になった場合のリスクが高くなることに注意が必要です。
雇用形態が多様なため勤怠管理が複雑になりやすい
私立学校では多様な雇用形態が存在することも多いため、勤怠管理が複雑になりがちで、労務担当者の負担が大きくなる傾向にあります。近年では、教職員や非常勤講師、講師兼事務職員などの雇用形態が多様化しており、勤務時間は一定ではありません。
勤怠管理が複雑になりがちなことに加えて、雇用形態ごとに割増賃金が発生するタイミングが異なるなど、雇用形態の多様化にともなう労務担当者の作業量増加は大きな課題といえます。
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長時間労働になりやすい
私立学校の教職員は放課後勤務や休日勤務などが多いため、長時間労働になりやすい傾向です。また、自己申告による出退勤記録であれば学校側が勤務状況の正確な把握ができず、気づかないうちに法令に違反している可能性があることに注意が必要です。
長時間労働は教職員の心身の健康を害するだけでなく、教育の質低下を招く原因になります。また、長時間労働が労災・精神疾患・過労死に発展すれば、学校の信頼低下にもつながりかねません。
労働時間の集計に時間がかかる
労働時間の集計に時間がかかることも、私立学校の勤怠管理における課題のひとつです。多くの教育現場では、紙の出勤簿やExcelなどが勤怠管理に用いられています。
これらの管理方法は手軽に運用できる点や導入コストが安い点がメリットです。しかし、多様化する雇用形態に対応しにくかったり、正確な勤務状況の把握が困難になったりします。
また、紙の出勤簿であれば集計も手作業になってしまい、労務担当者の負担が大きくなりがちです。さらに、集計時にミスや漏れが生じやすくなるデメリットも存在します。
私立学校向け勤怠管理システムを導入するメリット

私立学校の勤怠管理における課題を解決するためには、私立学校向け勤怠管理システムの導入が有効です。メリットとして次のようなことが挙げられます。
- 勤務時間を可視化でき長時間労働防止につながる
- 雇用形態に応じた勤怠管理ができる
- 勤怠管理業務を効率化できる
- 法令遵守とコンプライアンス強化につながる
- 私立学校におけるICT環境の整備につながる
ここから具体的に説明します。
勤務時間を可視化でき長時間労働防止につながる
私立学校向け勤怠管理システムを導入すれば、教職員の勤務状況をリアルタイムで把握できるようになるため、勤務時間を可視化し、長時間労働の防止につながります。
残業時間の削減は、各教職員の適切な健康管理に直結する重要な要素です。また、残業時間が減れば教職員のパフォーマンス向上につながるため、教育の質にも好影響を与えられます。
雇用形態に応じた勤怠管理ができる
雇用形態に応じた勤怠管理ができることも私立学校向け勤怠管理システムを導入するメリットのひとつです。私立学校の教職員には、常勤教員や非常勤講師、事務職員などのさまざまな雇用形態が存在し、勤務時間や給与計算方法はそれぞれ異なります。勤怠管理工数がかかったり集計ミスが発生したりすることは勤怠管理業務における大きな課題のひとつです。
一方、私立学校向け勤怠管理システムを導入すれば、常勤・非常勤などの各雇用形態に応じた勤怠管理ができます。また、出退勤時間から労働時間を自動的に算出できるため、労務担当者の負担軽減やミスの削減にもつながります。
さらに、私立学校向け勤怠管理システムでは、スマートフォンを利用した打刻なども可能です。システムによって、部活動や課外活動で学校を離れた場合でも打刻できるため、労働時間を正確に把握できます。
勤怠管理業務を効率化できる
私立学校向け勤怠管理システムの導入によって勤怠管理業務を効率化することで、労務担当者の業務負担を大幅に軽減できます。教職員にはさまざまな雇用形態が存在するため、打刻チェックや労働時間の集計、給与計算などは大変な作業です。
私立学校向け勤怠管理システムはこうした作業を自動で行ってくれるため、労務担当者の負担を大きく軽減でき、集計ミスの防止にも効果的です。
法令遵守とコンプライアンス強化につながる
法令遵守とコンプライアンス強化の面から見ても、私立学校向け勤怠管理システムの導入には大きなメリットがあります。具体的なメリットは次の2点です。
- 労働基準法への対応
- 労働基準監督署の調査・指導への対応
私立学校向け勤怠管理システムを活用すると、勤怠状況を正確かつリアルタイムに把握できるようになります。また、勤務時間に応じて時間外手当が自動計算されるため、未払い残業のリスクを大幅に削減可能です。
さらに、勤怠データがクラウド上に保存されるため、労働基準監督署や教育委員会などから指摘を受けた場合でもスムーズに勤怠記録を提示できます。
私立学校におけるICT環境の整備につながる
私立学校向け勤怠管理システムの導入は、ICT環境の整備にも有効です。私立学校におけるICT環境とは、タブレット端末やパソコン、インターネットなどの通信技術(ICT)を教室や授業に取り入れて活用する環境を指します。教職員も勤怠管理システムを日常的に使用することで、ITリテラシーの向上に期待できます。
私立学校向け勤怠管理システムを選ぶ際に押さえておきたいポイント

私立学校向け勤怠管理システムを選ぶ際に押さえておきたいポイントがあります。具体的なポイントは、次の7点です。
- 勤怠管理システムの提供形態
- 打刻手段
- 1年単位の変形労働時間制の集計への対応
- 法改正への対応
- 給与計算システムなどほかのシステムとの連携
- セキュリティ対策
- トライアルの有無やサポート体制の充実度
自校に合ったシステムを選べるようにポイントをしっかり確認しておきましょう。
勤怠管理システムの提供形態
勤怠管理システムの提供形態には、大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型」があります。それぞれの特徴は、次のとおりです。
- クラウド型:インターネット経由でログインする勤怠管理システム。インターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、学校外での勤務の場合などに有効。導入コストが安く手軽に始められるため、近年主流となっている
- オンプレミス型:自社サーバーにソフトウェアをインストールする勤怠管理システム。セキュリティ強度を高く設定できるほか、自校に合った機能を追加できる。ただし、初期費用や導入コストが高め
クラウド型とオンプレミス型のどちらが最適かは、学校の規模や雇用形態、システム導入に対する予算によって判断しましょう。初めて導入する場合には、手軽に始められるクラウド型がおすすめです。
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打刻手段
打刻手段も私立学校向け勤怠管理システムを選ぶうえで重要な要素です。遠足や部活動の引率など、教職員には校外で行う業務が多く存在します。そのため、適切な打刻方法でなければ正確な勤務状況を把握できません。
場所を問わず打刻できるかどうか、勤怠管理システムの導入前に確認しておきましょう。
1年単位の変形労働時間制の集計への対応
私立学校向け勤怠管理システムが、1年単位の変形労働時間制の集計に対応しているかどうかもチェックしましょう。変形労働時間制を適切に運用するためには、1年間の労働時間を細かく計算し、法定枠を超過しないための監視が必要です。
私立学校向け勤怠管理システムを導入すれば、勤務カレンダーを設定するのみで労働時間を自動集計できます。労働時間を超過しそうな場合にアラートを出す機能を搭載したシステムを活用すれば、労務担当者の負担軽減にもつながります。
法改正への対応
私立学校向け勤怠管理システムが労働関連の法改正に対応しているかどうかも重要です。働き方改革によって勤怠管理に求められる条件は年々厳しくなり、法律も変化しています。
最新の法改正に対応する私立学校向け勤怠管理システムを活用すれば、残業単価の計算方法や超過勤務のルールなどに自動対応します。
給与計算システムなどほかのシステムとの連携
自校で使用している給与計算システムや労務管理システムと、導入する私立学校向け勤怠管理システムが連携可能であれば、業務効率化によりつながります。
勤怠データを給与計算システムなどに自動で反映できるかどうかは重要なポイントです。自動で連携できる私立学校向け勤怠管理システムは手作業による入力ミスを防げます。また、勤怠管理業務や給与計算業務などを効率化できます。
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セキュリティ対策
私立学校向け勤怠管理システムを安心して活用するためには、十分なセキュリティ対策が取られているかどうかが重要です。私立学校では、教職員や生徒、その家族の個人情報を取り扱っています。そのため、個人情報が流出すれば悪影響が拡大します。
具体的に確認したいセキュリティ対策は、次の2点です。
- データ通信の暗号化が行われているか
- 自動バックアップはあるか
セキュリティ対策に優れた私立学校向け勤怠管理システムを選んで、万全の対策を取っておきましょう。
トライアルの有無やサポート体制の充実度
トライアルの有無やサポート体制の充実度も、私立学校向け勤怠管理システムの運用に大きな影響を及ぼします。
私立学校向け勤怠管理システムは全教職員が使用しやすいものを選ばなければなりません。導入する前に使用感を確認することが可能です。
また、運用開始後にさまざまな疑問や不具合が生じることも予想されます。システム提供会社のサポート体制が充実していれば不安を解消できます。安心して運用するためにも、問い合わせ方法(電話やメールなど)や対応時間、マニュアルの有無など、サポート内容をあらかじめ確認しておきましょう。
私立学校向け勤怠管理システムを導入する流れ

私立学校向け勤怠管理システムを導入する流れは次のとおりです。
- 現状を把握し導入目的を明確にする
- 勤怠管理システムを選ぶ
- 勤怠管理システムの使用方法を周知する
- テスト運用を行う
- 本格運用を開始する
ここから具体的に説明します。
1.現状を把握し導入目的を明確にする
まずは、自校の勤怠管理に関する課題や問題を洗い出し、現状を把握しましょう。導入する目的や解決したい課題を明確にすれば、選ぶべき私立学校向け勤怠管理システムが決まります。本格運用後に課題を解決できるかどうかは、事前の洗い出しが重要です。
2.勤怠管理システムを選ぶ
次に、自校の課題解決につながる機能を備えた私立学校向け勤怠管理システムを選びましょう。実際の活用事例を問い合わせてみるのもおすすめです。
自校の課題と活用事例を照らし合わせることで、より自校に合う私立学校向け勤怠管理システムを選ぶことが可能です。
3.勤怠管理システムの使用方法を周知する
私立学校向け勤怠管理システムの導入が決まったら、使用方法を教職員全員に周知しましょう。使い方がわからなければ打刻漏れが起こる可能性もあります。
運用開始前にマニュアルを配布したり研修を実施したりして、使用に対する不安を解消しましょう。
4.テスト運用を行う
本格的に運用する前にテスト運用を実施してください。テスト運用をしなければトラブルが起こった場合にすぐに対応できない恐れがあります。まずは無料トライアルで自校に合うかどうかを確認しましょう。
また、サポート体制の範囲や対応スピードなども事前に確認しておいてください。丁寧なサポートを受けられるシステムであれば、本格的な運用後も安心です。
5.本格運用を開始する
テスト運用が終わったら、本格運用を開始します。ITに不慣れな教職員でも操作できるように、疑問やトラブルをマニュアルに落とし込んでおくことが大切です。
運用後も勤怠管理を滞りなく行えるように、振り返りや調整を欠かさないことを心がけましょう。
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私立学校では教職員の雇用形態に合わせた勤怠管理が求められます。紙ベースで勤怠管理を行っていたり、自己申告によって出退勤を記録していたりする場合は、教職員の労働時間を正確に把握できていない恐れがあります。
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私立学校には、教職員の勤務状況を正確に把握することが難しい点や、多様な雇用形態によって勤怠管理が複雑になりやすい点をはじめ、労働時間の集計に時間がかかる点など、多くの課題があります。
そのような課題を解決するために役立つのが、私立学校向け勤怠管理システムの導入です。私立学校向け勤怠管理システムを活用することで、勤務時間を可視化して長時間労働を防止できるほか、雇用形態に応じた勤怠管理もできるようになります。また、法令遵守や私立学校におけるICT環境の整備につながるなど、学校の組織や環境を整備するうえでも有効です。
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カシオヒューマンシステムズコラム編集チームです。
人事業務に関するソリューションを長年ご提供してきた知見を踏まえ、
定期的に「人事部の皆様に必ず今後の業務に役立つ情報」を紹介しています。