オンプレミスとクラウドの違い|メリット・デメリットを比較

2026.08.21

オンプレミスとクラウドの違い|メリット・デメリットを比較

オンプレミスとクラウドは、サーバーや業務システムを運用する環境や管理方法が異なります。カスタマイズ性やセキュリティ、導入費用、運用負荷などにも違いがあるため、自社の目的や管理体制に合った運用形態を選ぶことが重要です。本記事では、オンプレミスとクラウドの違いや、それぞれのメリット・デメリット、選び方について解説します。

オンプレミスとクラウドの違いとは

オンプレミスとクラウドの違いとは

システムを自社で保有するオンプレミスと、外部事業者の環境を利用するクラウドでは、設備の保有主体や管理範囲が異なります。ここでは、両者の基本的な仕組みを整理します。

オンプレミスとは

オンプレミスとは、サーバーやネットワーク機器などのハードウェアと、業務システムなどのソフトウェアを自社で保有し、構築・管理する運用形態です。「自社運用」とも呼ばれ、システムの導入から保守、セキュリティ対策、障害対応まで自社または委託先が担うことが一般的です。

たとえば、社内の業務システムや顧客管理システムを運用する場合は、専用のサーバー室に機器を設置して管理します。近年では、自社内にサーバーを設置する方法だけでなく、事業者のサーバーを借りるホスティングや、データセンターのスペースを借りて自社の機器を設置するハウジングも活用されています。

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クラウドとは

クラウドとは、外部のクラウド事業者が提供するサーバーやシステム環境を、インターネット経由で利用する運用形態です。オンプレミスとは異なり、自社で物理的なサーバーやストレージを用意する必要がありません。

必要なITリソースをサービスとして利用し、業務データや各種ファイルをクラウド上に保存できます。そのため、サーバー機器の調達や設置にかかる負担を抑えながら、システムを導入できます。

オンプレミスとクラウドのメリット・デメリット比較表

オンプレミスとクラウドのメリット・デメリット比較表

オンプレミスとクラウドには、導入費用や運用負荷、カスタマイズ性、災害時の対応などに違いがあります。それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりです。

運用形態 オンプレミス クラウド
メリット ・カスタマイズ性が高い
・自社のセキュリティポリシーに合わせて運用できる
・月額のシステム利用料が発生しない場合がある
・導入ハードルが低い
・運用や拡張がしやすい
・障害・災害発生時でも安心感がある
デメリット ・導入費用がかかる
・システム構築や運用のコストがかかる
・障害・災害発生時の復旧に時間がかかる
・自社都合に合わせたカスタマイズがしにくい
・既存システムと連携できないケースがある
・セキュリティの強さや対応はベンダーによる

オンプレミスのメリット3選

オンプレミスのメリット3選

オンプレミスには、カスタマイズ性の高さやセキュリティ設定の自由度など、自社でシステムを管理するからこその利点があります。ここでは、オンプレミスの主なメリットを3つ解説します。

自社都合に合わせてカスタマイズできる

オンプレミスは、物理的な環境を含めて一から構築できるため、自社の業務内容や運用ルールに合わせたカスタマイズが可能です。

そのため、既存システムとの連携や複雑な処理フローへの対応、業界特有の機能の組み込みなどを細かく設計できます。独自の承認ルートや帳票、アクセス権限なども設定でき、自社の業務に適したシステム環境を構築できる点がメリットです。

人事・労務管理システムは「ADPS(アドプス)」は企業様ごとに必要な仕様へカスタマイズできます。

セキュリティポリシーに合わせて運用できる

ネットワーク構成やアクセス権限を自社で設計でき、社内のセキュリティポリシーに合わせた運用ができるのもオンプレミスの強みです。認証方法の強化や接続元の制限など、扱う情報の機密性に応じた対策を組み込めます。

また、外部ネットワークからのアクセスを制限すれば、不正アクセスやマルウェア感染のリスクも抑えやすいです。さらに、サーバー室への入室制限や監視カメラの設置により、機器の盗難や不正操作といった物理的なリスクも対策できます。

月額のシステム利用料を抑えられる場合がある

オンプレミスは、自社でサーバーやソフトウェアを購入して運用するため、クラウドのような月額のシステム利用料が発生しない場合があります。自社サーバーの容量や性能の範囲内であれば、利用量が増えても費用が直接上乗せされません。

そのため、同じシステムを長期間利用する場合は、月額課金型のクラウドよりも支出を見通しやすいケースがあります。

オンプレミス型の人事・労務管理システムは「ADPS(アドプス)」がおすすめです。

関連記事:業務システムとは何か?種類やメリット・デメリット、導入事例を紹介

オンプレミスのデメリット3選

オンプレミスのデメリット3選

自社で設備や運用体制を整えるオンプレミスでは、導入後も継続的なコストと対応工数が発生します。ここでは、採用前に把握しておきたい主な課題を3つ取り上げます。

導入費用がかかる

オンプレミスは、サーバーやネットワーク機器などを自社で用意するため、導入時の費用が大きいです。将来的な利用者数やデータ量の増加を見越し、余裕を持った構成で機器をそろえる必要もあります。

さらに、サーバーを設置するスペースやラック、入退室管理などの周辺設備にも費用が必要です。システムの設計や開発、テスト、データ移行にもコストがかかるため、IT予算が限られている企業では導入の負担が重くなりやすいです。

システムの構築・運用のコストが大きい

システムの構築から運用に対して、費用だけでなく時間や人材など多様なコストが必要な点もデメリットです。たとえば、構築時にはシステム設計やセキュリティ基盤、独自のワークフローなどを検討し、適切に設計・管理できるIT人材の確保が必要です。

また、運用開始後も、保守や監視、バックアップ、セキュリティ対策、障害対応などの業務が継続的に発生します。社内に専門人材がいない場合は、採用や育成、外部ベンダーへの委託費用がかかります。

障害・災害時の復旧に時間がかかる

オンプレミスでは、障害発生時に自社または委託先で原因調査と復旧対応が必要です。機器の故障やデータの破損が発生すると、専門知識を持つ人材が対応しても復旧に時間がかかる場合があります。

また、地震や火災によってハードウェアが損傷した場合は、システムやデータの復旧がさらに長期化します。遠隔地へのバックアップや複数拠点でのサーバー管理によってリスクを抑えられますが、追加の設備投資や管理工数が必要です。

クラウドのメリット3選

クラウドのメリット3選

クラウドには、導入時の負担を抑えられることや、運用・拡張を柔軟に行えることなどの利点があります。ここでは、クラウドを利用する主なメリットを3つ解説します。

導入ハードルが低い

クラウドは、事業者が管理するサーバーやネットワークを利用するため、自社でハードウェアやサーバー室を用意する必要がありません。契約後に初期設定を行えば利用を開始できるサービスも多く、短期間で導入できます。

また、初期費用を抑えて必要な範囲から利用できるため、小規模に始めやすい点もメリットです。IT予算や専門人材が限られている企業でも、ベンダーの支援を受けながら導入を進められます。

運用や拡張がしやすい

クラウドは、サーバーやネットワーク機器の管理などをベンダーが担うため、自社の運用負担を抑えられます。社内に専門人材がいない場合でも、技術的なトラブルが発生した際にベンダーのサポートを受けられる点が魅力です。

また、利用状況に応じてリソースやプランを変更でき、利用者数やデータ量の増減にも柔軟に対応できます。オンプレミスのように新たな機器を購入する必要がなく、無駄な設備投資を抑えながらシステムを拡張できます。

障害・災害発生時でも安心感がある

クラウドサービスは、耐震設備や非常用電源などを備えたデータセンターで運用されていることが多く、障害や災害が発生した際にも事業を継続しやすいです。複数拠点へのデータ分散やバックアップに対応したサービスであれば、地震や火災によるデータ消失のリスクも抑えられます。

自社内にデータが保存されないため、オフィスが被災した場合でも、インターネットに接続できる端末があれば、別拠点や自宅からシステムを利用できます。

クラウドのデメリット3選

クラウドのデメリット3選

クラウドは導入や運用の負担を抑えられる一方で、カスタマイズ性や既存システムとの連携、セキュリティ管理に注意が必要です。ここでは、クラウドを導入する前に確認したい3つのデメリットを解説します。

自社の都合に合わせたカスタマイズがしにくい

クラウドは、ベンダーが提供する標準機能や仕様の範囲内で利用することが基本です。そのため、オンプレミスと比べて、自社の業務内容や運用ルールに合わせた細かなカスタマイズには制約があります。

たとえば、独自の承認フローや特殊な帳票、既存業務に合わせた画面変更などは、標準機能だけでは対応できない場合があります。

既存システムと連携できないケースがある

既存システムとの連携可否がサービスの仕様に左右される点もデメリットです。API連携やCSV連携に対応していない場合は、データを手作業で移行しなければいけないケースもあります。

とくに、自社独自に構築したシステムでは、クラウドサービスと連携できない可能性が高いです。また、連携できる場合でも、追加開発や個別設定、ネットワーク・セキュリティ設計が必要になるため、導入期間や費用が増える可能性があります。

セキュリティの強さや範囲はベンダーによる

クラウドは、サーバーや基盤部分の管理をベンダーに任せるため、セキュリティ対策の強さや対応範囲がサービスによって異なります。通信・データの暗号化、監視体制、バックアップ体制などを導入前に確認することが重要です。

また、ベンダー側の対策が充実していても、利用者側のアカウント管理や権限設定が不十分であれば、不正アクセスや情報漏えいにつながります。機密情報を扱う場合は、第三者認証やデータの保管場所、障害時の対応体制などを確認し、自社とベンダーの管理範囲を明確にする必要があります。

オンプレミスとクラウドの選び方

オンプレミスとクラウドの選び方

オンプレミスとクラウドのどちらが適しているかは、自社が重視する機能やコスト、運用体制によって異なります。ここでは、それぞれに向いている企業の特徴を踏まえて選び方を解説します。

自由なカスタマイズやセキュリティを求めるならオンプレミス

自由なカスタマイズや独自のセキュリティ要件を重視する場合は、オンプレミスが適しています。業務フローや権限設定、ネットワーク構成を細かく設計できるため、既存の基幹システムとの連携や、独自の処理フローにも対応できます。

また、外部接続を制限した環境で運用したい場合や、物理的なサーバー管理まで自社で行いたい場合にも有効です。

人事・労務管理システムは「ADPS(アドプス)」は企業様ごとに必要な仕様へカスタマイズできます。

コストと災害リスクを抑えたいならクラウド

初期費用や運用負荷、災害時の事業停止リスクを抑えたい場合は、クラウドが適しています。自社でサーバーやネットワーク機器を用意する必要がなく、保守や基盤部分の管理もベンダーに任せられるため、IT人材が限られている企業でも導入しやすいです。

また、インターネット環境があれば複数拠点やリモートワークでも同じシステムを利用できます。バックアップや冗長化に対応したサービスであれば、災害時の業務継続にも有効です。

人事管理システムならオンプレミスとクラウド両方で使える「ADPS(アドプス)」

人事管理システムならオンプレミスとクラウド両方で使える「ADPS(アドプス)」

オンプレミスとクラウドの違いは、サーバーやインフラ環境だけでなく、人事管理システムを選ぶ際にも重要な判断材料です。とくに、人事・給与・勤怠システムは個人情報を扱うため、機能に加えて、システムをどのサーバー環境で運用するかも確認する必要があります。

人事管理システム「ADPS(アドプス)」は、オンプレミス型とクラウド型の2つから利用形態を選択できます。オンプレミス型は、お客様のサーバー環境にADPSを構築し、パッケージソフトやサーバーなどを購入するモデルです。自社のセキュリティポリシーや既存システムとの連携を踏まえて、システムを管理できます。

一方、ADPSのクラウド型は、当社が用意するサーバー環境にADPSを構築し、パッケージやハードウェアにかかる費用を月額利用料として支払うモデルです。自社でサーバーを用意する必要がないため、システム運用の負担を軽減できます。

このように、ADPSは同じシステムを利用しながら、サーバーを自社で管理するオンプレミス型と、当社のサーバー環境を利用するクラウド型から選べます。自社のセキュリティ要件や既存システムとの連携、サーバー管理体制、費用の支払い方を比較したうえで、適した利用形態を選択可能です。

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オンプレミスとクラウドどちらにも対応できるシステムを選ぼう

オンプレミスとクラウドどちらにも対応できるシステムを選ぼう

オンプレミスとクラウドは、費用や運用負荷、カスタマイズ性、セキュリティ、災害対策などに違いがあります。どちらが優れているかではなく、自社の業務内容や既存システム、管理体制に合っているかを基準に選ぶことが重要です。

また、人事管理システムを導入する際は、オンプレミス型とクラウド型の両方に対応し、自社の状況に適した利用形態を選べるシステムを検討することが有効です。

ADPSは、企業が用意したサーバー環境で運用するオンプレミス型と、カシオヒューマンシステムズのサーバー環境を利用するクラウド型に対応しています。自社のセキュリティ要件や費用、サーバー管理体制を踏まえて、適した運用方法を選択できます。

カシオヒューマンシステムズ コラム編集チーム

カシオヒューマンシステムズコラム編集チームです。
人事業務に関するソリューションを長年ご提供してきた知見を踏まえ、
定期的に「人事部の皆様に必ず今後の業務に役立つ情報」を紹介しています。