CASE STUDIES

導入事例

タレントマネジメントシステム Hito-Compass 導入事例
江ノ島電鉄株式会社様
江ノ島電鉄株式会社様

■所在地:神奈川県藤沢市 ■業種:運輸 ■従業員数:680名(連結)235名(単体)(2024年9月30日現在)
■導入ソリューション:タレントマネジメントシステム Hito-Compass

人事情報の見える化と人事考課のペーパレスに
Hito-Compassを活用。人事業務のDXに力を発揮。

“江ノ電”の愛称で知られる江ノ島電鉄株式会社は、神奈川県の藤沢と鎌倉を結ぶ10㎞の鉄道を運営している企業である。短い路線ながら、通勤・通学路線、観光路線の二面性を持っており、風情ある沿線風景が多いことから人気が高いのが特徴だ。また同社は江ノ電グループの中核企業であり、鉄道事業の他に路線バスなどを運営する自動車事業、シェアサイクルサービスを提供するマイクロモビリティ事業、レジャーサービス事業、不動産賃貸事業も展開しており、湘南・鎌倉地域を多方面から支えている。
同社は2023年からDXに取り組んでおり、人事部門もタレントマネジメントシステム『Hito-Compass』を導入し、業務の刷新を図っている。

紙やExcelでの管理では
情報の共有も活用も不十分だった

コロナ禍を経た2023年4月、江ノ島電鉄株式会社(以下江ノ島電鉄)はDXをスタート。働き方改革や生産性向上を目指してリモートワーク、サテライトオフィスの導入、オフィスのフリーアドレス化、稟議書の電子決裁などに取り組んだ。人事部門でも人事情報の見える化、人事考課制度を含むペーパレス化が課題として挙がり、システム化による解決を図ることにした。そこでタレントマネジメントシステムの導入が検討された。
導入前から、ペーパレス化の要望はあったものの実際は人事情報の管理は紙で行っており、作業工数もかかっていた。さらに従業員のスキル、資格、異動歴などのデータを活用したくても良い方法がなかったと言う。総務部長兼人事課長として採用、異動、教育、管理職の人事考課を担当し、DX推進事務局のメンバーでもある奥村敬一氏に人事部門のDXについて伺った。「システム化以前は人事台帳を紙やExcelで管理していたのですが、閲覧は人事課内でしかできませんでした。しかし、システム化すれば管理職や役員でも社員のキャリアなど人事情報を見たい時に閲覧でき、情報の共有が行えると考えました」

カシオヒューマンシステムズ 導入事例ページ 江ノ島電鉄株式会社様 奥村敬一総務部長兼人事課長

奥村敬一総務部長兼人事課長

さらに奥村氏は人事評価での作業工数を減らすと同時にヒューマンエラーも解消したかったと話す。「一人の従業員について何枚もの紙が送られてくるのですが、それらを一枚一枚プリントアウトして手作業で評価していました。そして、それを見ながら集計してExcelに入力していました。そうすると人的ミスもけっこう起こりますし、社員が約700名もいますので確認作業なども含めかなりの手間と労力がかかります。これは人事課だけでなく、運転手など現場でも集計作業を行うので評価の作業すべてを自動化していくのは効率化という点で必須の課題でした」

考課のフォーマット作成のやり易さと
手厚いサポートなどが決め手に

タレントマネジメントシステムの導入については複数の候補を挙げて選考を行った。人事課が最も重視したのが、現行の人事考課制度のフォーマットを活かせるという点であった。そして検討を重ねた結果、カシオヒューマンシステムズ株式会社(以下カシオヒューマンシステムズ)のタレントマネジメントシステム『Hito-Compass』が採用となる。その理由として3つのポイントが決め手になった。一つ目は最も重視した人事考課制度のフォーマットを活かせる設計自由度の高さ。二つ目はすでにカシオヒューマンシステムズの人事管理システム『ADPS』を運用していることもあり、連携の面での親和性の高さが評価された。そして三つ目が営業担当、カスタマーサクセス担当らによるサポート体制の充実である。

『Hito-Compass』は2023年10月に導入が始まり、11月には本稼働が開始された。12月まではカスタマーサクセスのオンボーディングでのサポートもあって順調に運用がスタートした。初めてのシステム化ということで運用面での不安はあったが、丁寧なサポートにより杞憂に終わったと奥村氏は話す。「導入時、私は別の部署に所属していましたので、前任者から操作方法を引継ぎ、マニュアル動画で機能や操作を覚えていく状況でした。そのため最初は手探り状態でありましたが、困ったことがあっても動画を視ればほぼ解決できましたので助かっていましたし、カシオヒューマンシステムズとの毎月のミーティングでも不明点などを質問しながら徐々に慣れていきました。また、導入後でも定例ミーティング以外に電話やメールで質問をするとすぐに対応していただき大変助かっています。操作方法の相談の際は、機能の仕組みから教えていただき、とても理解しやすく、その通りにすれば解決できています。運用を始めて1年ほど経ちましたが今でもよく相談しています」と伴走支援型のサポートを高く評価していただいた。

昇格試験や目標管理などで業務品質が向上し、
作業の効率化も大きく改善

『Hito-Compass』導入後に課題であった人事情報の見える化、人事考課などのペーパレス化はどのような改善がもたらしたのか。奥村氏に伺うと、人事台帳や管理職の目標管理、人事考課シートが『Hito-Compass』上で管理できるようになったため、情報共有がスムーズになり、情報を活用しやすくなったと話す。
「人事台帳がデータ化されたおかげで、役員や管理職が従業員の情報を把握しやすくなりました。また、年1回行われる管理職の昇格試験の際に、受験者の上長が作成する推薦書もデータ化できました。これは役員が試験の合否を判断する際の材料として人事台帳と共に活用するのですが、『Hito-Compass』を活用することで、こうしたワークフローでの新しい仕組みを作ることができました」と改善点を挙げた。また、管理職の目標管理でも各部署の管理職が設定する目標が可視化され一覧できるようになったため、把握しやすくなったと語る。

さらに考課の際に提出される書類の集計作業が無くなったため効率化ももたらされた。紙の時は提出されるフォーマットがばらばらで整理が大変だったと言う。総務部人事課課長補佐で一般職の考課を担当する三田諒子氏は「紙の時に起きていた集約ミスが無くなったのは大きいです。特に人数の多い営業所でミスが減ったのは大きな効果と言っていいと思います」と語る。

カシオヒューマンシステムズ 導入事例ページ 江ノ島電鉄株式会社様 三田諒子総務部人事課課長補佐

三田諒子総務部人事課課長補佐

システム化による情報共有は従業員にもメリットがあった。これまで人事課内でしか閲覧できなかった情報が、従業員にも開示できるようになったため、自分の異動歴や評価、昇格試験の要件を満たしているかといった情報を閲覧することが可能になった。そのため問い合わせなどの対応の手間が無くなり、人事課、従業員双方にとって負荷が減り利便性が向上した。

カシオヒューマンシステムズ 導入事例ページ 江ノ島電鉄株式会社様 カスタマーサクセスの寄り添ったサポートを高く評価する両氏

カスタマーサクセスの寄り添ったサポートを高く評価する両氏

このように見える化とペーパレス化に成功した同社だが、まだ実現できていないこともあり、今後も『Hito-Compass』を活用して進めていく。「人事考課に関する書類でデータ化したいものもまだあり、カスタマーサクセス担当の方との定例ミーティングで相談しながら解決したいと考えています。こういう人事の資料があって、ここをデータ化したいと言うとフォーマットを提案してくれるので安心できます。そういうことが増えて『Hito-Compass』の活用範囲も広がっている感じです」と奥村氏は話す。また三田氏もフォーマットの改訂がやりやすくなったと語った。「現場からこういうことができるかという要望が上ってくることがあります。今期はそれを反映したいとカスタマーサクセス担当の方に相談すると改善案を提案してくれます」とサポートを有効に活用しながら業務の品質向上に積極的に取り組んでいる。

江ノ島電鉄は、事業活動を通じ120余年にわたって湘南・鎌倉地域の住民、社会、さらに観光客の満足度向上を目指して地域の発展に貢献し続けている。今後のさらなる飛躍を目指すべく同社では人的資本経営を基軸とした既存人材の育成、若手社員のエンゲージメント強化、新たな人材との活性化を目標に掲げ、<地域プロデューサー>というコンセプトの下、新たな価値創造に臨む。経営戦略に基づいた人事戦略を展開できるよう、必要な人事考課制度や教育制度の更なる進化のために、『Hito-Compass』が果たす役割は大きく、引き続き大きな期待が寄せられている。

カシオヒューマンシステムズ 導入事例ページ 江ノ島電鉄株式会社様 地域に愛され、人との距離が近くアットホームな雰囲気が特徴の江ノ島電鉄

地域に愛され、人との距離が近くアットホームな雰囲気が特徴の江ノ島電鉄