学校法人に人事給与システムを導入┃メリットと選定ポイント

学校法人に人事給与システムを導入┃メリットと選定ポイント

学校法人における人事給与業務では、業務の効率化やコスト削減、人材不足などが課題とされます。課題解決のためには、人事給与システムの導入がおすすめです。

本記事では、学校法人における人事給与システムの有効性や人事給与システム導入によって得られるメリットをはじめ、人事給与システム選定のポイントを解説します。

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学校法人における人事給与業務の課題

学校法人における人事給与業務の課題

学校法人における人事給与業務には、以下のような課題があります。

  • 業務の効率化
  • コスト削減
  • 人材不足
  • 進まないペーパーレス化

ここからは、それぞれの課題について詳しく解説します。

業務の効率化

定められた人員で業務に対応するためには、業務の効率化が欠かせません。学校法人には、常勤や非常勤など、さまざまな勤務形態の従業員が在籍しています。また、小・中・高・大学と多拠点に学校が存在するケースもあり、カバーすべき業務範囲が幅広いのが実情です。

給与計算や年末調整、従業員情報の管理、法改正や税率改正への対応など、人事部門の業務量や領域は拡大しており、業務の効率化が必要です。

コスト削減

学校運営に生じるコストをどのように削減するかは大きな課題といえます。学校運営には、以下のようなコストがかかります。

  • 人件費
  • 光熱費
  • 教育研究費
  • 通信費
  • 備品・消耗品費
  • 清掃費
  • 警備費
  • 広告・宣伝費

教育の根幹をなす部分である人件費や教育研究費などの費用をむやみに削減すると、教育の質の低下を招きかねません。

教育の質が低下して生徒の満足度が下がると生徒数が減少する可能性があり、授業料や入学金などの収益が減少する恐れがあります。また、教育研究費の減少は従業員の離職・転職を招く要因にもなります。

教育機関としての根幹を揺るがす恐れのあるコスト削減は学校運営に影響を与える可能性があるため、慎重に行いましょう。

人材不足

学校法人は民間企業と同様、人口減少にともなう人材不足に陥っています。また、学校法人には、新卒採用後に定年を迎えるまで在籍する従業員が多く、新たな従業員を採用しにくい環境です。そのため、人事業務が属人化しがちです。

人材不足に対しては、新卒採用や中途採用のほか、パート・アルバイトの活用やシニアの再雇用などを通して課題解決に取り組む必要があります。

進まないペーパーレス化

IT化が進んでおらず、紙ベースでの業務が多いことも課題といえます。勤怠管理や給与明細書の発行などを紙ベースで行うと、データ入力から印刷や配布、回収まで膨大な工数が必要です。

たとえば、給与明細書の配布には以下のような作業が求められます。

  • 給与支給日当日の朝に、各従業員のメールボックスに届いている状態にする必要がある
  • メールボックスがない従業員の場合は、上長に直接渡す必要がある
  • 小中高と複数の拠点を一括管理している場合は、前日に給与明細書を作成しておく必要がある
  • 印刷・郵送が必要な場合は、複数名での対応が必要になる

なお、手入力による作業は、人的ミスのリスクをともないます。人的ミスを防止するためには、入力後の読み合わせや封筒数のカウントなどの作業が必要ですが、多大な時間を要します。

ペーパーレス化が進めば、これらの作業コストを省略できるうえ、利便性を向上させることも可能です。学校法人における人事管理業務の問題点については、以下の記事を確認してみてください。

関連記事:私立学校における人事管理の問題点と働き方改革の必要性とは

学校法人の業務に役立つ┃人事給与システムの主な機能

学校法人の業務に役立つ┃人事給与システムの主な機能

学校法人が抱える課題解決に役立つのが、人事給与システムの導入です。人事給与システムとは、勤怠管理や給与計算、タレントマネジメントなどが可能なシステムのことです。

人事給与システムを活用することで、人事情報と給与情報を一元管理できます。また、人事・給与に関する業務効率化やヒューマンエラーの軽減も可能です。ここでは、人事給与システムが搭載する主な機能について解説します。

  • 月次給与・賞与計算
  • 給与明細書の作成および発行
  • 従業員情報の管理
  • 私学共済への対応

月次給与・賞与計算

人事給与システムには、月次給与や賞与、控除などを計算できる機能が搭載されています。学校法人のように多様な勤務形態や複雑な手当があれば、人的ミスや業務の属人化が起こるかもしれません。

人事給与システムは、人事情報と勤怠データをもとに月次給与や賞与などを自動で計算してくれるため、限られた人員体制でもミスなく給与支給業務を運用できます。

人事給与システムに搭載されている機能には、以下のようなものがあります。

  • 月次給与・賞与、手当、控除の自動計算
  • 税金・社会保険料の自動控除
  • 振込データの作成
  • 年末調整の計算
  • 退職金の計算 など

これらの機能を活用すれば、計算業務の自動化と業務効率化を図れます。

給与明細書の作成および発行

人事給与システムには、電子給与明細書を発行できるものもあります。電子給与明細書を発行できれば、紙ベースの給与明細書を作成する手間やコストを削減可能です。

また、紙の給与明細書に必要な印刷代や送料も削減できるため、規模が大きな学校法人ほどコスト削減の効果が大きくなります。

さらに、人事給与システムへのログインでいつでも給与明細を確認できるため、従業員の利便性向上にもつながります。

従業員情報の管理

人事給与システムでは、従業員の勤怠状況や在籍年数、職歴、スキルなどの人事情報を一元管理することが可能です。また、小学校、中学校、高校、大学などが複数拠点に存在する学校法人であれば、それぞれの従業員情報を可視化することにも役立ちます。

さらに、従業員情報を適切に管理していれば、データを閲覧したいときでもすぐに閲覧できるほか、戦略的な人事を検討する際にも活用できます。

私学共済への対応

人事給与システムには、私学共済に関連する業務をサポートするものもあります。私学共済への対応が可能な人事給与システムであれば、私学共済の計算や書式にも対応可能です。

ほかにも、学校法人特有の業務に対応した以下のような人事給与システムがあります。

  • 退職金財団への対応
  • 複数拠点の在籍や兼務・兼任などで身分の多い従業員に対する複数兼務や名寄せ対応など

私立学校法人特有の業務が人事業務を圧迫している場合、人事給与システムを活用することで業務の効率化につながります。

以下の記事では、人事給与システムの概要や機能、導入するメリットなどについて解説しています。人事給与システムについて知りたい方は、ぜひご覧ください。

関連記事:人事給与システムとは?機能やメリット、選び方について解説

学校法人が人事給与システムを導入するメリット

学校法人が人事給与システムを導入するメリット

学校法人が人事給与システムを導入するメリットは、以下の3点です。

  • 人事給与業務の効率化が図れる
  • 強固なセキュリティを確保できる
  • DX推進につながる

人事給与システムを導入することで、業務の効率化やDX推進を実現できます。ここからは、それぞれのメリットについて解説します。

人事給与業務の効率化が図れる

人事給与システムを導入することで、手入力が必要な業務が自動化され、人事給与業務の効率化につながります。

さまざまな勤務形態が存在する学校法人では、それぞれの働き方に対して給与計算や労務管理を行わなければなりません。人事給与システムを導入すれば、勤怠データをもとに月次給与・賞与、各種手当の計算から社会保険料、税金の控除まで自動化できます。

人事給与システムの導入によって業務を効率化できれば、人事担当者の負担軽減につながり、空いた工数をコア業務に充てられるようになります。

また、人事給与システムを導入すれば、あらかじめ設定した計算ロジックで自動処理されるため、人的ミスの軽減が可能です。さらに、給与計算の正確性が担保されれば、従業員との健全な信頼関係の構築にもつながります。

強固なセキュリティを確保できる

人事給与システムの導入で強固なセキュリティを確保できる点もメリットです。人事給与システムで扱うデータには、従業員の氏名や住所、家族構成、収入など、機密性の高い個人情報が含まれます。これらの情報を紙やエクセルファイルで保管すると、紛失や盗難、サイバー攻撃による情報漏洩のリスクが生じます。

多くの人事給与システムには、通信の暗号化やアクセス制限、閲覧制限などの強固なセキュリティ対策が施されており、活用するユーザーごとにパスワードの設定や権限設定も可能です。

セキュリティを担保しつつ、情報漏洩のリスク軽減に努めることで学校法人のコンプライアンス強化にもつながります。

DX推進につながる

人事給与システムの導入で業務をシステム化できれば、DX推進につながります。

給与明細書の発行などの人事業務をペーパーレス化できれば、書類作成や計算業務、書類の印刷、配布、配送、回収などにかかっていた手間を大幅に削減可能です。また、印刷費や郵送費などのコストも削減できます。

さらに、データを複数人で共有できるため、業務の属人化解消にも期待できます。業務の属人化は、業務の停滞に直結する大きな経営リスクのひとつです。人事給与システムを導入すれば、システム上で作業が標準化されるため、業務の平準化につながります。作業が標準化されれば一定の品質を担保できるため、担当者間の引き継ぎもスムーズです。

なお、人事業務で注意したい点が、法令の追加や変更にともなう対応です。労働基準法などの法令は頻繁に変更が生じるため、手を焼くことが多いかもしれません。

人事給与システムには、法改正へのアップデート(自動対応)が可能なものもあります。更新される法令に適切に対応でき、安心して業務に集中することが可能です。

学校法人における人事給与システムの選定ポイント

学校法人における人事給与システムの選定ポイント

学校法人が人事給与システムを導入するメリットは多くあります。選定時に押さえておきたいポイントは、以下の6点です。

  • 人事給与業務の課題を解決できるか
  • 操作性に優れているか
  • 既存システムと連携できるか
  • 法改正に対応できるか
  • サポート体制は整っているか
  • 学校法人特有の業務をフォローできるか

ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

人事給与業務の課題を解決できるか

人事給与システムを選ぶ際は、課題を解決できる機能を搭載したものを選ぶようにしましょう。人事給与システムを導入する目的を明確にしておくことが重要です。目的が不明確なままでは、人事給与システムを導入しても根本的な課題解決につながりません。

よくある課題として以下のようなものが挙げられます。

  • 人事給与業務をペーパーレス化したい
  • 人事給与業務のルーティンワークを効率化したい など

人事給与システムを導入する目的を明確にしておけば、適切なものを選べます。ただし、機能を求めすぎると、導入コストが大きくなる可能性があることに注意が必要です。予算を考慮しつつ、解決すべき課題に対応した人事給与システムを選びましょう。

操作性に優れているか

学校法人には多様な立場の従業員が在籍しているため、誰もが活用しやすい人事給与システムを選ぶことが大切です。操作性が悪ければ業務の効率が低下する原因になりかねません。業務効率化を目的に人事給与システムを導入した場合には本末転倒です。

また、人事給与システムは長く活用するものであるため、操作性が悪ければ従業員がストレスを感じるかもしれません。人事給与システムの導入前にトライアルを実施して、操作性を確認しておきましょう。

既存システムと連携できるか

すでに利用している人事給与システムがある場合には、連携できるタイプのものを選びましょう。相互連携が可能であれば、組織全体の業務効率化を図れます。

人事給与システムが優秀な機能を有していても、自社で採用しているシステムと連携できなければそれぞれ入力が必要になり、ミスが発生する可能性が高くなります。

業務効率化や人的ミスの防止につながるよう、既存システムと連携可能かどうかをあらかじめ確認しておきましょう。

法改正に対応できるか

法改正に対応した人事給与システムを選ぶことも重要です。社会的な信頼を得るためにも、法改正への迅速かつ適切な対応が求められます。

法改正に対応して自動的に内容がアップデートされる人事給与システムであれば、常に最新の法規制に則った対応ができます。

サポート体制は整っているか

人事給与システムの運用中にトラブルや不明点が発生しても、サポートしてもらえるかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。人事給与システムは導入がゴールではありません。課題を解決することが人事給与システム導入の目的です。

導入前に確認しておきたいサポートには以下のようなものがあります。

  • サポート時間や曜日
  • サポート方法(チャットや電話、メールなど)
  • サポート対応の範囲
  • 導入支援の有無 など

長期的な運用支援があり、制度・法改正に対応できる人事給与システムであれば安心です。

学校法人特有の業務をフォローできるか

学校法人特有の業務をフォローできるかどうかも確認しておきましょう。学校法人特有の業務には、私学共済や退職金財団などへの対応、複数拠点に在籍している従業員の名寄せ対応が挙げられます。

私学共済業務に対応している人事給与システムであれば、特殊な計算ルールに沿って掛け金を自動で算出してくれます。

なお、教育業界での導入実績にも注目してみましょう。導入実績が多い人事給与システムであれば安心感も高まります。

「ADPS」が私立学校法人の人事業務をサポート

「ADPS」が私立学校法人の人事業務をサポート

学校法人における人事給与業務では、業務の効率化やペーパーレス化、人材不足などが課題として挙げられます。加えて、学校法人は私学共済にも対応しなければなりません。

これらの課題を解決したい私立学校法人におすすめなのが、カシオヒューマンシステムズ株式会社が提供する人事管理システム「ADPS(アドプス)私立学校法人版」です。

「ADPS 私立学校法人版」は、私学共済への対応や複数拠点に在籍している従業員の名寄せにも対応しています。ほかにも、担当が偏りがちな業務をイベントごとにまとめてフローやマニュアルを共有できるため、業務の属人化を防止可能です。

また、給与明細や就業打刻などのペーパーレス化にともなうDX推進を加速させ、業務効率化につなげられます。

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人事給与システムを導入し学校法人の課題を解決しよう

人事給与システムを導入し学校法人の課題を解決しよう

学校法人では、通常の人事業務以外にも、学校法人特有の業務への対応も求められます。慢性的な人材不足の中、業務を効率的に行うためには人事給与システムの導入がおすすめです。

人事給与システムを導入することで、人事給与業務の効率化やDX推進につながります。ただし、人事給与システムを選ぶ際は、抱えている課題を解決できる機能が搭載されているかどうかを確認し、既存システムとの連携可否や法改正への対応可否にも注意しましょう。

まずは、抱えている課題を洗い出し、人事給与システムの導入を検討してはいかがでしょうか。

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カシオヒューマンシステムズ コラム編集チーム

カシオヒューマンシステムズコラム編集チームです。
人事業務に関するソリューションを長年ご提供してきた知見を踏まえ、
定期的に「人事部の皆様に必ず今後の業務に役立つ情報」を紹介しています。

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