【2024年】人事給与システムとは?導入メリットや選び方のコツを紹介

2024.04.11

人事給与システムは、勤怠管理や給与計算など人事業務を管理できるシステムのことです。システムはさまざまな種類があるため、自社に適したサービスを選ぶことが大切です。今回は、人事給与システムを導入するメリットや種類、選び方のコツについて解説します。

人事統合システム
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人事給与システムとは何か?

人事給与システムとは、給与関連と人事関連の業務を管理して効率化を図る人事向けシステムのことです。給与関連では勤怠管理や給与計算など、人事関連では各従業員の基本情報をはじめ、キャリア情報を蓄積し、人事発令や辞令発行、組織管理などが行えます。
人事給与システムには、特定機能に特化したものから、人事や労務領域すべてを補えるものまでさまざまな種類があります。

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人事給与システムを活用するメリットとは

業務時間の短縮

人事給与システムの導入により、給与計算業務を自動化できるため、業務時間の短縮が可能です。勤務形態や給与規定が異なる従業員の給与をはじめ、時間外や休日出勤などの割増計算も自動化できます。業務時間が短縮すれば定時に仕事を終えられ、担当者はプライベートな時間を確保可能です。従業員満足度が高まり、労働意欲向上も期待できます。

人件費の削減

人事給与システムで給与計算が自動化されると、人件費を削減できます。従業員数が多い企業ほど、毎月の給与計算に膨大な時間がかかります。2020年度の経済産業省企業活動基本調査によると、企業における人件費の割合を示す労働分配率は50.7%と約半数を上回る状況です。人件費を削減できれば、設備や新規事業の立ち上げなどにも投資できます。

参考:経済産業省「2021年経済産業省企業活動基本調査

業務の効率化

給与管理は情報入力のような単純作業が発生しますが、人事給与システムの導入により業務を自動化できるため、業務効率化を図れます。日本では働き方改革の一環として労働基準法が改正され、時間外労働の上限が法律で規定されました。業務を自動化できれば各従業員の業務効率化が進み、労働時間が短縮して残業時間の削減につなげられます。

参考:厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説

ヒューマンエラーの予防

勤怠管理や給与計算など単純作業が多い給与管理業務を手入力で行うと、入力や計算ミスなどのヒューマンエラーが起こりがちです。特に、勤務形態で各従業員の給与条件が変わる場合は、給与計算も複雑になり、ミスが発生しやすくなります。人事給与システムを活用すればすべての業務を自動化できるため、ヒューマンエラーの予防になります。

セキュリティ向上

給与管理業務において、人事担当者は各従業員の個人情報や社外秘の情報を扱います。データ管理には、強固なセキュリティ対策が必要不可欠です。人事給与システムには、アクセス権を与えられた人しか情報を入手できないなど、機密情報を守るセキュリティ機能が搭載されています。データの紛失や情報漏洩などのリスクを軽減することが可能です。

人材評価への活用

人事給与システムの導入により、各従業員の能力や業績に関する情報をデータベースに蓄積できます。これらの情報が評価基準の基礎となり、人材評価に活用することが可能です。データが評価の裏付けとなるため、評価される従業員の納得度も上がります。成果を出せば公正に評価されることも伝わり、従業員のモチベーション向上にも有効です。

関連記事:業務システムとは何か?種類やメリット・デメリット、導入事例を紹介

人事給与システムの運用形態

クラウド型

クラウド型は、サービス提供者が管理するネットワークを介して運用するのが特徴です。自社で設備を用意する必要がなく、導入するまでの時間を短くできるメリットがあります。ネットワークのメンテナンスやアップデートについても、サービス提供者に一任することが可能です。ただし、個人データを社外に保管するため、セキュリティ面に不安が残ります。

オンプレミス型

オンプレミス型は、システムやサーバーを自社内に設置して運用するのが特徴です。システムやサーバーを用意する必要はありますが、自由度が高く、カスタマイズしやすいメリットがあります。既存システムと同一のネットワークを利用するため、連携しやすいのも魅力です。ただし、システムの導入には初期費用や運用時のランニングコストがかかります。

人事関連システムの種類と特徴

人事管理システム

人事管理システムは、採用から退職までの人事情報管理を効率化できるシステムです。所属異動や昇進昇格の発令業務および辞令・人事通達を電子化できたり、組織変更のシミュレーションを行えたりする機能があります。任意の条件に合致する従業員を一覧表示できる機能もあり、異動候補者の選定や研修対象者の選抜などさまざまな場面で活用できます。

勤怠管理システム

勤怠管理システムは、業種や雇用形態にかかわらず、従業員の出退勤を管理できるシステムです。勤怠管理業務に関して、集計作業のミスや不正打刻、法改正の対応などの問題を抱える企業も存在します。人事給与システムにより、これらの問題を解消することが可能です。特に集計作業のミスや不正打刻の解消は、給与を受け取る従業員に安心感を与えられます。

労務管理システム

労務管理システムは、入退社の手続きや給与明細、年末調整などの書類作成を行えるシステムです。既存従業員で管理する場合は膨大な労力がかかり、ヒューマンエラーが起こるリスクが高まりますが、システム管理することで、ヒューマンエラー抑制や業務効率化が期待できます。また、システムから雇用保険関係や労働保険関係などの電子申請も可能です。

給与管理システム

給与管理システムは、勤怠情報や雇用情報をもとに自動で給与計算業務を行えるシステムです。人事給与システムの導入で、給与計算業務を効率化できたり、年末調整や所得税対応など人為的ミスが発生しやすい作業での抜け漏れを削減できたりします。頻繁に行われる法令改正や税率変更にも対応できるため、正確な方法で給与計算することが可能です。

人事評価システム

人事評価システムは、人事評価に関連するデータの一元管理・業務を自動化できるシステムです。これまで手作業で行っていた業務を自動化でき、担当者にかかる負担や時間を削減できます。また、人事評価において担当者の主観が入りがちですが、各従業員の成果や客観的な数値から評価が可能です。能力や成果などに応じた公正な評価に役立ちます。

従業員マネジメントシステム

従業員マネジメントシステムは、人材情報を適切に管理できるシステムです。適切な従業員マネジメントを行うことにより、個々のパフォーマンスを最大化できます。近年は少子高齢化で労働人口が減少しており、人材不足の課題を抱える企業が多いです。従業員一人ひとりに適した教育や配置転換を行い、能力を最大限に発揮してもらう環境を作れます。

採用管理システム

採用管理システムは、採用活動に関する応募者の管理を行うシステムのことです。応募者の募集から採用に至るプロセスを一元管理できます。近年は少子高齢化による労働人口減少やグローバル化の進行により、採用活動は激しい競争に晒されています。スピード感のある採用活動を行うには、採用計画や選考の進捗を管理して効率化を測ることが重要です。

人事給与システムの選び方のポイント

自社の課題の解決につながるか

人事給与システムは、自社の課題の解決につながるものを選ぶことが重要です。まずは給与管理や勤怠管理など自社の課題を洗い出し、課題解決のソリューションとなる人事給与システムを探しましょう。該当する人事給与システムがあれば、操作性や費用面、自社との相性を考慮しながら比較検討し、その中から適したサービスを選びます。

予算に合ったサービスか

人事給与システムを選ぶ際は、予算内に収まるかどうかを確認することが大切です。基本的に、各種機能が充実するサービスほど費用が高くなります。付帯機能によっては料金が変動する場合もあり、結果的に予算を超えてしまうこともあります。人事給与システムの導入時にかかる費用を算出したうえで、予算に合うサービスを選びましょう。

クラウド型とオンプレミス型、どちらにするか

人事給与システムの運用形態には、クラウド型とオンプレミス型があります。それぞれ特徴が異なり、どちらを選ぶかで得られるメリットが変わります。たとえば、運用の柔軟性やセキュリティ面を強化したいなら、オンプレミス型がおすすめです。導入にかかる費用を抑えたい場合は、初期費用や維持管理費が不要なクラウド型が適しています。

他のシステムと連携が容易か

人事給与システムを選ぶときは、既存システムと連携が可能かどうかを確認しておきましょう。人事情報を周辺システムに連携することで、バックオフィス業務全体の効率化を図れます。また、システム上での自動移行、データ出力してから読み込むなど、サービスで連携方法が異なる場合も多いです。導入後の利便性を考慮して選ぶことをおすすめします。

導入後のサポートの手厚さ

人事給与システムを選ぶときは、サポートの充実性も重要です。特に、人事情報は雇用形態など独自制度を反映する必要があり、ベンダーのサポートが必要な場面があります。長期的な運用をする場合は、法令の改正や税制に応じたアップデートも必要です。サポートが充実するサービスを選べば、不具合や問題が生じても気軽に相談できるため安心できます。

操作感や使いやすさ

人事給与システムは、操作感や使いやすさも考慮して選びましょう。担当者が使いづらさを感じると、期待した効果が得られない場合もあります。無料体験を提供するサービスもあるため、試用してから選ぶのもひとつの方法です。特に、オンプレミス型の人事給与システムは初期費用が発生するため、相性を確認しておくことで無駄な出費を抑えられます。

人事給与システムで業務を効率化

人事業務の効率化を目指すなら、カシオヒューマンシステムズ株式会社が提供する人事統合システム「ADPS(アドプス)」の導入がおすすめです。

「ADPS」は、人事情報管理や給与計算など人事にかかわる業務を一元管理できるシステムです。複雑な業務をシームレスに処理し、人事業務の効率化を図れます。「ADPS」の導入実績は累計5,000社を超え、個別の要望にも柔軟に対応しています。

詳しくは、以下をご確認ください。

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まとめ

人事給与システムは、給与関連と人事関連の業務を管理できる人事向けシステムです。人事給与システムの導入により、業務の効率化や人件費の削減、ヒューマンエラーの予防、セキュリティ向上などの効果が期待できます。

ただし、人事給与システムにはさまざまな種類があり、企業が求める効果を得るには自社に適したサービスを選ぶことが求められます。まずは自社の課題を洗い出し、改題解決につながる人事給与システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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カシオヒューマンシステムズ コラム編集チーム

カシオヒューマンシステムズコラム編集チームです。
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